医局紹介

教授ご挨拶

主任教授 鳥村 拓司

ご挨拶

我々消化器内科の教室員は、「社会へ貢献できる臨床医の育成と消化器病学の発展に寄与する優れた研究成果の発信」を目標として掲げ、毎日全力で診療・教育・研究に携わっています。

消化器内科ではこれまで、食道、胃、大腸の早期癌、門脈圧亢進症、炎症性腸疾患、胆・膵の腫瘍、肝炎、肝細胞癌、代謝性肝疾患などを中心に診療を行ってきました。現在はこれらに加え、がん集学治療センターにおいて消化器外科の先生と協力し、胆・膵、胃、大腸の進行癌に対する化学療法にも積極的に取り組んでいます。近年は分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害剤など悪性腫瘍に対する治療薬の進歩には目覚ましいものがあります。今後益々増加することが予想される消化器系の悪性腫瘍に対し、より良好な治療成績を挙げるためには早期発見・早期治療に加え進行癌の予後改善も不可欠です。我々は今後、消化器の早期癌・進行癌両方に対する診療体制の更なる充実に努めていきます。

研究に関しては、消化器内科にはB型、C型肝炎、自己免疫性肝疾患を研究対象とする「肝炎グループ」、脂肪性肝疾患や糖尿病と肝疾患の関係などを研究する「代謝グループ」、肝細胞癌の診断・治療を行う「肝癌グループ」、肝・膵疾患の基礎的研究を行う「先端的癌・再生グループ」、肝硬変に合併する食道・胃静脈瘤の治療を行う「門脈圧亢進症グループ」、消化管の腫瘍の早期診断、内視鏡的治療を行う「消化管腫瘍グループ」、潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患の治療・研究を行う「IBDグループ」、近年増加の一途をたどる膵臓癌を含めた胆、膵疾患の診断・治療を行う「胆・膵グループ」があり、それぞれのグループで臨床研究や基礎的研究を活発に行っています。その結果、昨年及び本年は国内では日本消化器病学会総会、日本肝臓学会総会、日本消化器内視鏡学会、JDDW,日本膵臓学会など、海外ではAACR,AASLD,DDW,EUGW,EASLを中心に多数の演題を発表することができました。さらに学会で発表したデータを論文にして数多く海外の雑誌に発表することができました。今後はさらに学会発表や論文の質を高め、実際の臨床に役立つ研究を進めていきたいと考えています。

現在、若手医師の中には大学での診療や研究を敬遠し、最初から市中の病院に就職する人もみられます。しかし、今後何十年も医療を行うためには、若い時期に一度医学を深く追及することを通じて臨床能力の基礎固めを行うことが絶対に必要です。我々は若手医師に医療技術の習熟だけでなく、消化器病学を学ぶことを通して、内科医として必要な「患者さんの体の中で起こっている病気」について考える力を植え付けていきたいと考えています。

鳥村 拓司